片づけをしようと実際に始めてみたは良いけれど、「いつか使うかもしれない」「捨てるのはもったいない」などと考えてしまい、モノを減らすことができず思ったよりも片づけられなかったという人は実は多いのではないでしょうか。そこで今回は「こんまり流片づけ」を行う上でとても重要な精神的要素、モノの手放し方のヒント、モノを手放したいけれど手放せない人たちのマインドとそれに対するアプローチの仕方を紹介します。
自分のモノの総量を知ることから

あなたの家の中に使っていないモノ、必要のないモノたちがどのくらいあるでしょう? 一人が所有するモノの数は、1500個くらいが平均と言われています。しかし、2000個から3000個のモノに囲まれて暮らしている人が多いのが現状です。こんまり流の片づけでは、カテゴリー別に「全出し」をします。この全出しには、今自分の持っているモノの総量を、実際に自分の目で見て把握することに目的があります。
改めて、自分がどんなモノを持っているのか、そしてそれは自分にとってときめくモノなのかを、見極める作業になります。何気なく持っているモノ、人にもらった使わないモノ、タンスの隅に忘れられてしまっている服、その全てと向き合う作業をしていくことが第一歩になります。
モノを手放せない理由は2つだけ

モノを手放すことが苦手な人たちはたくさんいます。勿体無いから、高かったから、いつか着るかもしれないから、まだ使えるから。こんなふうに理由をつけていくとモノはどんどん家の中を占領してしまうことになります。あなたに必要のないモノたちがあなたの大事な空間を使っている、使っていないモノたちでクローゼットの中がごった返してしまっている人達も多いことでしょう。そのモノ、一つ一つに手放せない理由を作ってしまう癖の原因はなんでしょうか?
こんまり流片づけでは、モノを手放せない理由は大きく分けるとこの2つになります。
- 過去への執着
- 未来への不安
"高かったから手放せない" これは「手放すともうこれを手に入れられないのではないか」という未来への不安。“大事な人にもらったから、使っていないけど捨てられない” これは過去への執着。全ての手放せないモノたちは、この2つのどちらかの理由に当てはまります。これらの感情が、あなたの部屋を余分なモノでいっぱいにし、モノに溢れた落ち着かない空間を作ってしまうのです。一度自分に、どうして捨てたくないのかと問いかけてみるのもいいでしょう。すると、過去か未来か、あるいは両方に縛られている自分が見えてくることがあります。
モノを捨てることに罪悪感がある

特に日本人の中にはモノを捨てることに罪悪感を感じる人も多いのではないでしょうか。”もったいない” という言葉は日本ならではの言葉です。これは、終戦後のモノのない時に使っていた言葉が、今もそのまま残っています。今の時代は、大量生産で有り余るほどのモノが売られています。いつでもモノは手に入る時代でもあります。モノを手放す時、まだ使えるものであれば、セカンドハンドのお店に持っていくこともできます。そして、あなたのモノを見て買ってくれた人の元で、そのモノが大いに使われたり、着られたり、喜んでくれる人たちがいることで、そのモノにもっと素晴らしい価値が見出されます。着尽くしてお役目が終わった洋服に関しては、手放してあげることで、もっと素敵な別の服が自分の元に巡ってくることがあります。このように循環され、回り回ることは、自分にとってもモノにとってもプラスになることが実はよくあるのです。次の人たちへと使われることを待ち望んでいるモノたちが、あなたの家にはいくつあるのでしょうか?
感謝でモノを手放す

使っていないのにも関わらず手放せない “いただきモノ”、これはいただいたその瞬間に、その人の好意は受け取っていることになります。「痩せたら着るかもしれない」、「いつか着るかもしれない」、そう思ってタンスの中で眠ってしまっている服の数々。何年もそのままになっていることが多いことでしょう。そのいつかは、やはりやってこないことが多いのです。着ないといういう行動は、掘り下げてみると、着心地が悪い、自分に似合わなかったなどの理由があるからです。今の自分にとって、どんなモノが自分を幸せな気持ちにしてくれるか?どんなモノたちに囲まれて暮らしたいか?ここにフォーカスしていくと、自分に必要なモノ、自分がハッピーになれるものが自然と見えてきます。モノは、使われてこそモノの価値があります。今、モノとのお別れの準備ができた人は、感謝でモノを手放していきましょう。一つ一つのモノと向き合い、「お役目ご苦労様」「今までありがとう」とモノにお礼を言ってお別れしましょう。すると、家の中の空間があなたのときめくモノで囲まれて、幸せな気持ちで暮らせるようになります。
一気に短期に捨てるを終わらせる
こんまり流片づけでは、「一気に短期に捨てるを終わらせる」ことが望ましいと考えています。自分のトキメキで、今の自分に必要なモノ、今の自分にとって心地よいモノを選んでいき、今の自分にふさわしくないものを感謝で手放していくと、あなたとあなたの部屋が見違えるように変身します。だから、こんまり流片づけは、”The Life-Changing Magic”とも呼ばれています。手放しを終えると、あなたの家の空間に気(エネルギー)が循環して、新鮮な空気が入るスペースもできます。そして新しいあなたを発見することができるでしょう。この短期間の片づけには、驚くほどの効果があり、あなたの部屋を見違えるほど素敵な空間に変えてくれます。
リバウンドしない!

モノが少なくなった新しい部屋の空間を見ると、もう元のモノに溢れた部屋には戻りたくないという強い思いが芽生えてきます。片づけは一気に短期間でやればやるほど、自分のマインドも一緒に整理され、綺麗な家を保ちたい想いが強くなります。片づけるモノと向き合うことは、自分自身の心と向き合うのと同じで、自分の心のあり方をも変えてくれます。すっきりしたお部屋を見ることで軽やかに生きられるようになり、好きなモノと出会う新しい人生の門出となるはずです。
モノを手放すことは、理想の自分と暮らしを手に入れること!

これからは、捨てられないものを溜め込む生活よりも、自分軸で「自分はこの一つ一つのモノとどう暮らしていきたいか」にフォーカスしていきましょう。壊れたり、割れたりしなければモノは全て使えます。ですが、あなたがこのモノを使いたいか? 自分をときめかせてくれるモノなのかを吟味して、感謝でモノを手放すという考えをもってみてください。モノを手放した後の自分の家、空間には、ワクワクするような素敵な暮らしが待っていること間違いなしです。
感謝でモノを手放して、自分のときめくモノに囲まれた最高な暮らしを手に入れましょう!
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