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【保存版】2022年バンクーバーのカーシェアリング Evo vs Modo

レンタカーよりも気軽に、安く利用できるカーシェアリング。以前バンクーバーには「Zipcar」「car2go」「Evo」「Modo」 の計4社のカーシェアリング・サービスがありましたが、この内「Zipcar」は2020年5月にBC州を撤退、「car2go」は 2020年2月に北米での事業撤退となり、現在バンクーバーでは、 「Evo」「Modo」 の 2社が残ってサービスを提供しています。

今回はこの2社のサービスについての特徴や違い、使い分けなどについて紹介します。まずは概要についての比較を見てみましょう。

Evo と Modo の概要比較
EvoModo
入会金$35Modo Plus:$500(解約時に返金)
Monthly:$0
会費$2/年 Modo Plus:$1/年
Monthly:$6/月
レンタル形態片道往復
最小レンタル時間1分30分
最大レンタル時間無制限10日
時間単位分、時、日15分、日
走行距離課金なし(無制限)最初の 25㎞は 40¢/km
以降 28¢/km
保険込み込み
ガソリン込み込み
移動可能範囲カナダ国内カナダ国内 & アメリカ国内

Evo

BCAA(BC Automobile Association)により、2015年にサービス開始。呼び方は「イーボー」。使用されている車は全てトヨタのプリウス・ハイブリッドで、上部に自転車やスキー・スノーボードを載せられるラックが搭載されています。

レンタル期間中はカナダ国内どこに行ってもよく、また、走行距離の制限がないため、長距離ドライブの旅行においては、その特徴を発揮し大幅にコスパが高くなります。たとえば、20日かけてカナダ横断旅行をする場合、20日 x $99.99 で、税金など諸経費含めても $2,400 程度と、自家用車と同等かそれ以上に安く済みます。

Evo Car Share

利用方法

スマホの専用アプリで最寄りの車を予約し、アプリで車のロック、ロック解除を行います。メンバーカードを持っている人は、カードをフロンドウインドウ横にあるリーダーにかざしてロック、ロック解除することもできます。予約は30分間有効で、その間キャンセルも可能。時間内にロック解除しない場合は自動的にキャンセルとなります。どちらも費用は一切かかりません。

返却も同様、アプリで終了することができます。返却ではなく一時的に駐車し、車をキープしたい場合は、アプリの「Pause」をタップするか、グローブボックス内にあるリモコンを使用することでドアだけロックすることができます。

給油が必要な場合は、自身のクレジットカードで支払い、レシートの写メをカスタマーサービスに送信すると、数日以内に登録されたクレジットカードに返金されます。

ホームゾーン

Evoは決められたホームゾーンで乗車を開始し、ホームゾーンで返却します。最終的にホームゾーンに戻ってくれば、レンタル中にホームゾーンから出ても問題ありません。バンクーバーで乗車し、ノースバンクーバーのホームゾーンで返却することもできます。

ホームゾーンには、下記の地図のとおり、バンクーバー市内の大半、ノースバンクーバーの一部、ニューウェストミンスターの一部、さらに、空港近くの「Park’N Fly パーキング」「Grouse Mountain」「Capilano University」「BCIT」「SFU」「Metrotown」「Camosun College Lansdowne」などが含まれます。

2021年夏に、ビクトリアでのサービスが開始されましたが、バンクーバーとビクトリアは完全に分割されているため、バンクーバーで乗り始めてビクトリアで返却(逆も同様)することはできません。

駐車可能場所

ホームゾーン内の、「Evo専用スペース」をはじめ、「有料メーターパーキング(バンクーバー市内のみ)」、「居住者専用スポット」、「パーミット保持者専用 スポット 」、「2時間駐車可能スポット 」など下記のサインがある場所で駐車、または返却可能です。ただし、時間指定付きの下記サインの場所で返却し、指定時間が過ぎても次の利用者が現れなかった場合、駐車禁止によるペナルティは駐車した人にかかってきますのでご注意ください。

料金

レンタル料

利用時間に応じて自動的に一番安いレートが適用されます。たとえば、38分以上利用した場合は時間レートに、6時間以上利用した場合は日レートが適用されます。

$0.45$16.99$99.99
その他

下記の「利用料」は、毎回のレンタル料に上乗せとなります。たとえば、10分利用した場合は、$4.5 + $1 = $5.5(+税金)となります。

入会金$35
年会費$2
利用料(毎回)$1

プロモーションコード

Evoは年間を通して、「入会金無料」や「最初の30分無料」など新規会員向けプロモーションを行っていて、ネット上にプロモーションコードが落ちているので、入会前に一度「evo car sharing promotion code」などで検索してみることをお勧めします。

BCAA メンバー割引

BCAA のメンバーは、入会金無料に加え、レンタル料金が 10% OFFとなります。BCAAは、日本のロードサービス「JAF」のような機関で、$6.67/月から利用できます。

Modo

1997年にバンクーバーで運営開始された北米初のカーシェアリング・サービス。呼び方は「モードー」。利用者がお金を出し合い、協同で運営・利用する「生活協同組合」形態で運営されています。バンクーバーの他、ビクトリア、ナナイモ、ケオウナでサービスを提供していて、様々な種類の車種から用途に応じて利用することができます。

Modo

新規登録の際、紹介コード「REF28RPQR59」を使用いただくと $50分の無料クレジットがもらえます。

利用方法

スマホの専用アプリ、または公式サイトから利用時間を指定して予約。車をロック、ロック解除するには、専用のキーをフロントウインドウ横にあるリーダーにかざします。予約した時間どおりに返却した場合はドアだけロックし、アプリでの操作は不要です。

予約時間を延長したい場合、その時間に既に予約が入っていない場合は15分単位で延長が可能です。逆に最初に予約した時間よりも早く返却した場合、残り時間が15分以上あった場合は残りの時間の 50%返金。しかし、次の人が早く返却した分を使用した場合はその分の請求額はゼロとなります。たとえば、5pm までの予定で4pmに返却した場合、1時間早いため、通常は 50%の30分は請求されますが、4pm から次の人が使用した場合は請求額はゼロとなります。

もし返却時間が未定の場合は「Open Return」を選択しておくと、追加で $3 かかりますが、最大24時間いつでも好きな時に返却することができ、使用した時間だけのレンタル料で済みます。

給油が必要な場合は、車内に置いてある専用のクレジットカードを使うことができます。もし自分のクレジットカードを使用した場合は、カスタマーサービスにレシートを送り返金してもらうことができます。

車両サイズ

車両サイズは、最も一般的な普通サイズの「Daily Drives」、SUVやピックアップトラックなど大型サイズの「Large & Loadables」、そして引っ越しなど大きな荷物の移動に使える特大サイズの「Oversized」の3種類で、車両サイズによって料金は異なります。

料金

メンバーごとの料金

メンバーには「Modo Plus」と「Monthly」の2種類。「Modo Plus」は、登録時に $500のデポジットが必要ですが、解約時には全額戻ってきますし、月額や年額などの固定費がなく、毎回のレンタル料が少し割安なので、長期的に利用することを検討しているなら安くなると思います。

Modo Plus メンバーMonthly メンバー
入会金$500(解約時に返金)無料
月額$0$6
レンタル料(時間)$4$5
レンタル料(日)$48$60
利用料(毎回)$1.50$1.50
走行距離単価最初の25km: 40¢/km
以降:28¢/km
追加料金

レンタルする車両サイズによって下記の追加料金が課金されます。

大型車
(SUV、ピックアップなど)
特大車
(トラックなど)
追加レンタル料(時間)+$2+$5
追加レンタル料(日)+$24+$60

走行距離

Modoは完全走行距離制となっていて、最初の25kmは、40¢/kmそれ以降は 28¢/km で計算されます。たとえば、50㎞ 走行した場合、(25㎞ x 40¢ = $10)+ (25㎞ x 28¢ = $7)= $17 という計算になります。

Day Tripper

日帰り旅行など向けに、$90 で 24時間、走行距離が 250㎞ まで含まれた「Day Tripper」というプランがあります。これは特に事前に選択するわけではなく、最終的に使用した時間数、走行距離に応じ、自動的に適用されます。250㎞以降は、28¢/kmで計算されます。

Evo vs Modo

それでは果たして、Evo と Modo どちらの方が良いのでしょうか。その答えは用途に応じて向き不向きが異なるです。

たとえば長距離を走るドライブが目的の場合は、走行距離が無制限の Evo、逆に距離はそれほど走らず特定の場所で長時間過ごすような旅行の場合は、時間単価が安い Modo の方が費用面では安く済みます。

また、車の質や状態について、Evo は分単位で気軽に利用できる分、使用頻度が非常に高く雑に扱われていることも多く、Modoに比べて車内が汚れていることが多いように感じます。一方、Modo の方は往復ということもあり、中~長時間で利用されることが多く使用頻度が低いため平均的に状態は良い方だと思います。

その他、Evo の方は5人以上の乗車や大型の荷物の移動にはあまり向いていないため、ある程度のスペースが必要な場合は Modo の少し大きめの車両を選択する必要があります。

このように、両社はそれぞれ特徴が異なるため、バンクーバーで長期的にカーシェアリングを利用することを検討している人は、Evo、Modo 両方のメンバーとなっておき、用途に応じて使い分けるのがベストな利用方法と言えます。この場合、Modo の方は可能な限り「Modo Plus メンバー」になっておいた方が長い目で見て節約につながると思います。

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hiro

Tamago TimesのWebやライター担当。2006年からバンクーバーに滞在。日本ではずっとWeb関連、カナダではワーホリ、留学生などへの情報案内やサポートをしながら、副業としてWeb作成やメンテナンス、デザイン、写真/動画の撮影・編集をしながら生活。執筆分野は主にIT、ガジェット、IT、現地情報、留学、ビザ、動物など。

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